Lesson 4-2 フランス 「オニオングラタンスープ」

固くなったパンをスープに浸して食べるという、スープとパンの歴史的な結びつきを今に残すスープです。

 

オニオングラタンスープ (フランス)

bonchan/Shutterstock.com
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タマネギを主な素材とした西洋料理のスープの総称をオニオンスープといいますが、日本でオニオングラタンスープとも呼ばれるフランスの「スーパ・ロワニョン・グラティネ(soupe à l’oignon gratiné)」が最も有名です。

とにかく辛抱強く「あめ色」や「きつね色」になるまで根気よく炒めろ、とレシピ本には書いてありますが、炒めるときにちょっと塩をふるのがコツです。こうすることで、茶色になってきたと思う程度で切り上げてもタマネギの甘みが出たおいしいスープになります。

1954年、マリリン・モンローが新婚旅行で来日した際に、ロイヤルホストでこのスープを3日間食べ続けたというエピソードは有名ですね。以来、ロイヤルホストの人気メニューの一つとなった、オニオングラタンスープです。

 

各国の伝統オニオンスープ

オニオンスープとはタマネギを主な素材とした西洋料理のスープの総称、といいましたが、実はこのフランスのオニオングラタンスープ以外にも伝統的なオニオンスープがあるのをご存知でしょうか。

ドイツのツヴィーベルズッペ

Fanfo/Shutterstock.com
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一般的な材料はタマネギ、水、調味料のみで作られるツヴィーベルズッペ(Zwiebelsuppe)の特徴は、タマネギを短冊切りまたはみじん切りにすることと、パンではなくクルトンを乗せることがある点です。チーズ載せることもあり、様々な料理と相性がよいスープです。

南ドイツ風のツヴィーベルズッペはこれともまた少し異なり、玉ねぎをバターできつね色になるまで炒めたら小麦粉を足してさらに炒めたものに、温めたブイヨンまたは牛乳を追加します。それを裏ごしして温め直してから卵黄とクリームを溶いて加えて完成です。


イタリアのズッパ・ディ・チポッレ・アル・フォルノ

イタリア・エミリア=ロマーニャ州のズッパ・ディ・チポッレ・アル・フォルノ(zuppa di cipolle al forno)の特徴は、薄切りにしたタマネギを肉のブイヨンで煮てから作る事、クロスティーニという炒めタマネギを薄く切ったパンに塗ってかりっと焼いたものを浮かべること、上に振りかけるチーズはイタリアの代表であるパルミジャーノ・レッジャーノを使用することなどでしょうか。

ちなみに、フランスのスーパ・ロワニョン・グラティネで使用されるチーズは、スイスを代表するチーズであるエメンタールチーズ、グリュイエールチーズを使用することが多いようです。

 

ジャポネーゼオニオングラタンスープ

ところで、このスープにはバケットを載せるのがふつうですが、バケットの代わりにお餅をのせるといった和風のレシピを工夫されている方もいます。そうしたアレンジレシピでお勧めなのが、バケットの代わりに「油麩」を使ったレシピです。

「油麩」は、宮城県の北部にある登米地方に伝わる郷土食で、「仙台麩」とも呼ばれ江戸時代から作られてきました。麩を油で揚げたもので、もともとはお盆の精進料理に出されていたものです。

バケットよりもサクサクですが、油で揚げているのでコクがあります。またそもそも「麩」なので味がしみこみやすく、スープをたっぷりと含んでモチモチになるのもバケットとは違った食感が楽しめます。機会があれば、ぜひチャレンジしてみてください。

 

≪材料(2人分)≫

タマネギの甘さにコクのあるチーズがとろりと絡むスープ。熱々を召し上がれ。

  • タマネギ:2個
  • バター:大さじ2
  • ブイヨン:3カップ
  • バケット:薄切り4枚
  • グリエールチーズ:40g
  • 塩・こしょう:適宜

≪作り方≫

  1. タマネギを薄切りにします。フライパンにバターを溶かし、タマネギがきつね色になるまで中火で丁寧に炒めます。
  2. 鍋に1とブイヨンを入れます。煮立ったら弱火にして10分ほど煮込みます。塩とこしょうで味を調えます。
  3. 2を器に入れます。その上にバケットをのせてチーズをふり、220℃に予熱したオーブンに入れて10分程度焼きます。オーブントースターを使う場合には、チーズに焼き色がつくぐらいが目安です。

■Lesson 4-2 まとめ■

  • 固くなったパンをスープに浸して食べるという、スープとパンの歴史的な結びつきを今に残すスープである。
  • タマネギの甘みを出すために炒めるときに少し塩をふるのがコツ。
  • フランスだけでなく、ドイツやイタリアにも伝統的なオニオンスープがある。