酸辣湯
酸辣湯は、サンラータンまたはスーラータンともいい、中国は四川省の定番スープです。ラー油のぴりっとした辛さと酸味のバランスが絶妙であとを引くさっぱりしたスープで、中国では年間を通して食べられる料理ですが、、夏バテの食欲不振をケアするためのスープとして夏に食べられることが多いでしょう。
鶏肉、豆腐、シイタケ、キクラゲ、タケノコ、長ネギ、トマトなどを使った具沢山のスープを調味料で味を整えたら、片栗粉でとろみをつけ、溶き卵を流し込んで仕上げます。
具だくさんのスープの特徴はやはりその酸味。食欲不振のケアとして食べられる酸辣湯の秘密は「酢」の効能にあります。
酸の効果
日本人なら、梅干しと聞くだけで唾液が出てきますが、酸辣湯も同じですよね。字面からして「酸」ですから、じわりと唾液が出てきます。この唾液の分泌が促進されることはとても重要で、消化が促されるため食欲の増進につながり胃腸の調子を整えてくれます。
また酢に含まれる酢酸という物質は、体内でクエン酸に変化します。クエン酸は、代謝を促し疲労のもととなる乳酸を取り除く作用がありますので、まさに夏の弱った体にはふさわしい調味料なのです。しかも、殺菌作用がありますので、食中毒を予防し腸内環境も整えます。
この酢の力に加えて、さらに発汗作用をもつ唐辛子のカプサイシンが代謝を促し相乗効果を発揮します。
酸辣湯はあまり馴染みのない方には材料が多く難しそうに見えますが、実は家庭でも簡単に作れるスープです。麺を加えて酸辣湯麺にしてもよいですし、自分の体調に合った辛さや酸味を調節しながら作ってみましょう。
四川省と言えばパンダ
スープソムリエにとって、スープに合わせた演出も腕の見せ所。おもてなしの時には、パンダの箸置きやスプーンなどで、かわいらしい演出をしてみるのも楽しいでしょう。
≪材料(2人分)≫
- 木綿豆腐:1/4丁
- えのきだけ:1/2袋
- たけのこ:30g
- 鶏ささみ:1本
- 万能ネギ:1~2本
- 中華ブイヨン:2 1/2カップ(※2.5カップ)
- 酢:大さじ2
- ラー油:おおさじ1/2
- 片栗粉:小さじ2
- しょうゆ:大さじ1/2
- 粗びきこしょう:少々
≪作り方≫
- 豆腐を細切りにします。
- えのきだけは根元を切り落とし、ほぐします。たけのこと鶏ささみは細切りにします。万能ネギは斜め細切りにします。大きさを整えるようにしましょう。
- 鍋に、中華ブイヨンを入れて強火で煮立てます。鶏ささみを入れて手早くほぐし、えのきだけ、たけのこを加えます。2~3分煮たら、酢を加え、しょうゆで味を調えます。弱火にし、同量の水で溶いた片栗粉を静かに入れてとろみをつけます。とろみがついたら、1とラー油を加えます。最後に万能ネギを加えて器に盛ります。
粗びきこしょうをふりかけて、できあがりです。
■Lesson 5-2 まとめ■
- 酸辣湯は、中国は四川省の定番スープで、ラー油のぴりっとした辛さと酢の酸味が特徴。
- 酢に含まれる酢酸という物質は、体内でクエン酸に変化する。クエン酸は、代謝を促し疲労のもととなる乳酸を取り除く作用があるため、夏の弱った体にはふさわしい調味料である。
- 酸辣湯は酢の効果に加え、発汗作用をもつ唐辛子のカプサイシンが、代謝を促し相乗効果を発揮することが期待できるスープである。

