Lesson 6-5 日本の汁物「菊花豆腐のお吸い物」

澄んだ汁の中に、菊が花開くように美しく広がる縁起物のお吸い物、それが菊花豆腐のお吸い物です。

菊花豆腐のお吸い物

琥珀色の汁のなかで、ゆらゆらと揺れる豆腐の菊花がとても上品に感じられます。
ここに、ゆずの黄色、三つ葉などの緑色、かまぼこの赤などの彩りのある食材を上手に利用することで、より鮮やかなお吸い物となります。

どうして菊の花?

tamayura/Shutterstock.com
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柔らかい豆腐をどうしてこんなに細かく切り、菊の花に見立てるのか、少し不思議に思いませんか?

それは菊は長寿の効用があるとされている縁起物だからです。おせちにも長寿を願い菊の花のようにあしらった紅白のかぶが入っていますね。菊の花のモチーフは、日本人にとって古来より縁起の良いものだったのです。

このお吸い物も同様に縁起ものとして、祝いの席や節句などにも用いられ、おもてなしにも活用できます。その華やかさから、外国の方にも人気があります。

また、中国でも菊は縁起のよいものなので、中国にも菊花豆腐のスープがあります。こちらは日本のものよりも花びらが細かく、本当に菊により似ています。

菊花豆腐のお吸い物をマスター!

お豆腐で菊の花を作る以外は、特に具に決まりはありません。

出汁に味をつけて汁だけをつくり、豆腐とかまぼこを器に盛ってから静かに注ぎ込むという方法もあります。その場合、豆腐の真上から勢いよく汁を注ぐとせっかくの豆腐が崩れてしまいますので、静かに注ぐようにしましょう。
松葉ゆず(ゆずの皮を松の葉のように飾り切りしたもの)などを添えるとよりいっそう華やかになり、さわやかな香りも楽しめます。

見た目にもこだわる日本の「おもてなし」文化を実感する汁物です。盛り付けが肝心ですので、最後まで気を抜かないようにするのが美しく仕上げるポイントです。

≪材料(2人分)≫

  • 絹ごし豆腐:100g
  • 三つ葉:少々
  • だし:2カップ
  • 塩:2g(小さじ1/3)
  • しょうゆ:小さじ1
  • 酒:小さじ2
  • 飾りつけようの梅肉

≪作り方≫

  1. 豆腐をクッキングシートに包み、レンジで水切りします。
  2. 菊花豆腐を作ります。豆腐を二等分して、縦と横とに切り目を入れます。下まで貫通しないように注意しましょう。手のひらで切るのがベストですが、慣れないと崩れてしまいますので、無理せずまな板の上で切ります。下まで切らないことがポイントなので、お箸を二本渡し、包丁止めにするとキレイな菊花豆腐ができます。一つの幅が5㎜程度になるようにすると、盛りつけたときにキレイに仕上がります。
  3. 三つ葉は茎の部分を切り落とします。
  4. 鍋にだし汁をわかし、塩・しょうゆ・酒で味を調えます。
  5. 器に三つ葉を敷き、菊の葉にみたて、その三つ葉がみえるように上に豆腐を乗せます。
  6. 豆腐をのせ、出汁を静かに注ぎ、豆腐の中心に梅肉をおきます。これを本物の菊や、ゆずなどの黄色い彩りに変えても美しいですね。

参考動画 出典:YouTube


■Lesson 6-5 まとめ■

  • 手軽で品の良い汁物、菊花豆腐のお吸い物はお客様にもぴったり。
  • 豆腐で菊の花を作る以外は、特に具に決まりはない。
  • 見た目にもこだわる日本の「おもてなし」文化を実感する汁物である。