スープコラム2・お国自慢 世界のスープ: ワカメスープ

successo images/Shutterstock.com

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すっかり日本の食文化に定着した韓国料理ですが、日本人も好んで食べるものはやはり「汁物」です。もともとお互いに米飯文化の国であり日本人の口にも合いやすい韓国料理は、さらに日本人の口に合うようにアレンジされ、手軽にできる韓国料理の素もたくさん発売されています。

特に、サムゲタやタッカンマリなど、美肌効果があるといわれるコラーゲンを含むスープも多いので女性にも人気です。

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さて、そんななかで焼き肉屋さんの定食では必ず出てくるのが、ワカメスープ・ミョックです。
韓国ドラマでも、ワカメスープは頻繁に登場します。日本人のワカメの味噌汁のように単なる定番なのかと思いきや、それ以上に韓国のワカメには重要な意味があるのです。

 

産前産後の女性にはワカメを

韓国では産前産後の女性にはワカメを食べさせるという習慣があります。産後21日間、妊婦か夫の母親(つまり実母か姑)が作って、毎日3食欠かさずに食べさせるのが伝統的な風習です。21日×3食ですから、合計で63食連続してワカメスープとなります。

このようにワカメは、産婦の体や母乳のためにはとてもよいものであるとされ、実際に現在でも産院では必ず出されます。

とはいうものの、なんだか一生分のワカメを食べさせられる感じで、見るのもイヤになりそうです。毎食ではさすがに……、と思ってしまいます。

そこで、食べ飽きさせないように、ワカメスープの出汁は、牛・豚・鶏・魚介などなんでもよいとされています。また具も魚介類や肉などいろいろなものが入ります。産婦にはとにかくワカメを食べさせようというその執念には脱帽ですが、それだけ韓国の人たちがお産をした女性と赤ちゃんを気遣っていたことの証でもあるでしょう。

 

「祝福」「すべる」など様々な意味があるワカメ

また、ワカメには「祝福」の意味があり、誕生日やお祝い事の際にも必ずワカメスープが作られるそうです。

その一方で、ワカメのぬるぬる感が、「すべる」を連想させ、試験の直前には作らないのだとか。パトカーで受験生を会場に送るなど韓国の大学入試騒動は、世界的にも有名です。超学歴社会においては、ワカメ一つでも運を左右するのかもしれません。

日本と韓国にはさまざまな共通点がありますが、日本では昆布(喜ぶ)、韓国ではワカメが縁起物というのも面白いですね。