かつおぶしの分類は、きちんと知っている人が少ないため、知っていると一目置かれる知識です。図や写真を確認しながら、しっかりと学んでいきましょう。
①本ぶしと亀ぶし
こちらは形による分類でしたね。
一本のカツオからどのようにしてかつおぶしの身が切り出されるのか、手順を追ってみていきましょう。
- まず頭を落とします。
- 3枚におろします
- 半身の部分を使用したものを亀ぶしと呼びます。(亀ぶしは3キロ以下のかつおを使用します。)
- 3キロ以上の大きなかつおを使用する本ぶしは、半身を背と腹に分けます。
このように、1本のかつおから最大4本のかつおぶしを切り出すことができます。
②荒ぶしと枯ぶし
こちらは製法による分類です。かつおぶしの製法と合わせて確認していきましょう。
荒ぶし
表面は黒くゴツゴツしているのが特徴です。加工用として主に削り節やだしパックなどの原料になるため、このような形で目にすることはありませんが、量販店などで売っているほとんどの削り節は裸節と呼ばれる、この荒ぶしの周囲を削り取った節などを原料としています。
本枯ぶし
荒ぶしとは全く見た目が異なり、表面は茶色く滑らかな枯ぶし。主に高級料亭や日本蕎麦店で使用されます。多くの方がイメージするかつおぶしはこちらでしょう。
しかし、このような高級な本枯ぶしが一般の量販店などで削り節の形で売られていることはまずありません。専門店や、こだわりの品を置く百貨店などでしか入手が困難なものです。
かつおぶしができるまで
生のカツオが鰹節になるまでには、大変な手間と時間がかかっています。
- 生切り=解体、切り分け
- 煮熟(しゃじゅく)=煮る
- 焙乾(ばいかん)=いぶす
- 修繕・整形
- 日乾(にっかん)=天日干し
- カビ付け
このようにいくつもの工程を経て作られますが、燻す工程までのものを「荒ぶし」、その後カビ付け(熟成)したものを「枯ぶし」、更に天日干し、カビ付けを3~4回以上繰り返したものを「本枯ぶし」と呼びます。
枯ぶしになるまでには約6ヶ月くらいかかり、更に1年、2年と寝かせ、熟成させていきます。一口にかつおぶしといっても荒節と本枯れ節ではこれだけの工程が違い、かかる手間と時間の違いがあります。
高級な本枯ぶしが重宝される理由とは
これだけ手間ひまをかけて作られる本枯ぶしですが、カビつけにはどのような効果があるのかは、意外と知られていません。ここでしっかり押さえておきましょう。
- 水分が吸収され乾燥し、長期間保存がきくようになる
- 脂肪分が分解され、すっきりした清澄なだしになる
- うまみ成分が増し、まろやかで深みのある味になる
また、出汁をとった時にも日持ち期間に違いが出ます。これらの理由から、例え製造に時間がかかり高級であっても、本枯ぶしを使用するメリットは多くあるのです。
かつおぶしだけ取り上げてみても、こんなに奥深いのがこのスープや出汁の世界です。スープソムリエとして、また日本人として、この辺りの知識はしっかりと修得しておきましょう。
■Lesson2−2 まとめ■
- 亀ぶしと本ぶしは形が全く違い、亀ぶしは小さなかつおから、本ぶしは大きなカツオから作られる。
- 荒ぶしと枯ぶしには見た目が大きくことなる。燻す工程までのものを「荒ぶし」、その後カビ付け(熟成)したものを「枯ぶし」、更に天日干し、カビ付けを3~4回以上繰り返したものを「本枯ぶし」と呼ぶ。
- 本枯ぶしは高級だが、長期保存がきく、すっきりした清澄なだしになる、うまみ成分が増し、まろやかで深みのある味になるなど、本枯ぶしだからこそさせるうま味がある。



