スープコラム1・お国自慢 世界のスープ: ヨーグルトのスープ

夏の暑い盛りは食欲も減退しますので、どうしてもさっぱりとした冷たいものばかりに手が伸びてしまいます。日本の場合には、そうめんや冷麦、蕎麦など、のど越しの良いファストフードが多くなりますが、炭水化物がメインとなるので栄養的にはちょっと考えもの。

そんなときには、冷たいスープの出番です。Lesson 4-3 では、トマトの冷製スープ、日本でもよく知られるスペインの「ガスパチョ」を紹介します。ここでは日本ではあまり知られていないヨーグルトを使ったスープをご紹介しましょう。

 

ブルガリアは伝統料理の宝庫

Todoranko/Shutterstock.com

Todoranko/Shutterstock.com

ブルガリアの伝統料理というと何が思い浮かぶでしょうか。

ヨーグルトのイメージが強いブルガリアですが、実はそれ以外にも豊富な伝統料理があり、どれもおいしいと評判高いものばかりです。サラダ、煮物、特定の地域でしか味わえないような料理などもあり、地域色も豊かで魅力的なものばかり。先祖代々から受け継がれてきた本物のレシピも多いのです。

ブルガリアの食卓には、必ずと言っていいほどヨーグルトと白いチーズが並びます。また、朝食として具にチーズ、ホウレンソウ、米、肉などを挟み小麦粉の生地を使ったバニツァ。メイン料理は、バーベキューで焼くキョフテ、ケバプチェ、串焼き、カルナチェなどが代表的です。野菜はどれも美味しく、そのためサラダにも様々な種類があります。

ブルガリア料理はジャガイモをよく使うことでも有名ですが、代表的なじゃがいも料理のロドピ地方のパタトニクは、名前を耳にした事がある方もいるのではないでしょうか。また食事と合わせて美味しいワインも有名と、まさに食の宝庫といえるでしょう。

そんなブルガリアは、スープの宝庫でもあります。ロドピ山地のスミリャン村の豆スープはブルガリアで一番おいしいとしてその名を馳せ、魚スープといえば黒海の海沿いとドナウの川沿いが有名です。

Nikolay Dimitrov - ecobo/Shutterstock.com

Nikolay Dimitrov – ecobo/Shutterstock.com

そんな中でも人気が高いのが、このヨーグルトのスープであるタラトルです

 

ブルガリアの伝統スープ タラトル

Nativania/Shutterstock.com

Nativania/Shutterstock.com

ヨーグルトを冷水で割り、塩で味付けをしたものに、きゅうり・オリーブオイル・ニンニク・ディル・クルミを混ぜ合わせて作ります。

ヨーグルトにニンニク?というちょっと意外な組み合わせですが、ディルとの相性がよく夏バテには効果的です。体を冷やす効果のあるきゅうりや刻んだクルミの軽い食感も、暑さに弱っている体でも無理なくのどを通ります

このようなディルとヨーグルトの組み合わせは、ブルガリア料理では定番です。こちらのレシピは、Lesson4の世界のスープで詳しくマスターしましょう。

 

ロシアのもう1つの伝統スープ ハラドニク

gkrphoto/Shutterstock.com

gkrphoto/Shutterstock.com

同じくLesson 4-5 で学ぶボルシチは、寒い北国には欠かせないスープですが、なんとこれには夏バージョンがあるのをご存知でしょうか。

この夏限定のボルシチを、ハラドニクといいます。

ハラドニクは、ブイヨンを使わず、加熱もしません。詳しいレシピは後ほど学びますが、ビーツにキュウリ、玉ねぎにチャイブ、レモンなどを加え、栄養たっぷりで夏に最適なスープです。

 

世界には、私達が知らないスープがまだまだ沢山あります。スープソムリエとして、新しい情報はどんどんチェックしていきましょう。